女性の中で一番多いがんは乳がんで、年間約6万人の方が乳がんと診断されています。日本ではこの30年間で、乳がんになる人は急速に増えていて、10人に1人の割合で発症するというデータが出ています。早期の乳がんで死亡する確率は、わずか1%とされており、早期で発見し、治療すれば乳がんは治る病気と考えられます。しかし、日本で乳がん検診を受けられる方は全体の20〜30%と欧米の80~90%と比べてかなり低い割合です。検診の受診を受ける方の人数が増えれば早期の乳がんの発見率が増えることが指摘されています。
乳がんと診断された方の年齢を見ますと、40~50歳代が一番多くなっています。これはリスクが高い年齢であるということのほか、国が推奨する40歳代から初めて乳がん検診を受ける人が多いこともあります。もちろん30歳代で発症する場合もあります。乳がんはほぼ検診で見つかりますので、できれば1年に1回、最低でも2年に1回は検診を受けることをお勧めします。
<乳がん検診の方法について>
視触診
ベッドで横になり、医師による触診により乳房のしこりの有無を確認します。
同時に、乳頭からの出血がないか、腋のリンパ節の腫れがないかを確認します。
マンモグラフィー検査
マンモグラフィーとは乳腺専用のレントゲン撮影です。
機械で乳房を挟みながら圧迫して、上下方向と斜め方向から撮影します。
触診や超音波検査では分かりにくいタイプの乳がんを見つけることも可能です。
厚労省が推奨する乳がん検診は40才以上の方にはマンモグラフィー検査を行うことになっています。
マンモグラフィーは痛いから敬遠すると言われる方がおられます。
当クリニックでは女性技師さんがお話をしながらリラックスして検査をさせて頂きます。
※マンモグラフィーは乳房を圧迫するので過去に豊胸手術を受けられたことのある方は医師や技師などスタッフにご相談下さい。
<保険診療の料金について>
しこりがある。乳房に痛みがある。などの症状がある方は、保険診療が受けられます。
3割負担の場合、超音波と視触診で約2500円、マンモグラフィと視触診で約3000円、超音波とマンモグラフィと視触診で約4000円となります。
保険診療3割負担での乳房診察費用の概算 | |
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超音波と視触診 | 2500円 |
マンモグラフィと視触診 | 3000円 |
超音波とマンモグラフィと視触診 | 4000円 |
<京都市乳がん検診について>
京都市在住の満40歳以上の女性は当院でマンモグラフィー検診を受けて頂けます。
自己負担金額は1300円です。
(年齢により条件がありますので、京都市乳がん検診のHPでご確認下さい。ご不明な点は当院スタッフにお尋ね下さい。)
前年度に40歳を迎え、京都市から無料クーポン券が届いた方は、無料でマンモグラフィー検診を受けて頂けますので、予約時にお知らせの上、お持ち下さい。
ご本人確認のため、必ず保険証をお持ち下さい。
診察の際、しこりの見つかった方は、それ以後の検査は保険診療となる事があります。